前回は、「応援消費」について触れられている箇所を図解してみました。
図解リーディング 『キュレーションの時代』より「応援消費」
今回は、マーケティングという視点とライフログという視点について、整理してみました。
ライフログとマーケティングということについては、大きく二つの問題が生じます。
ひとつは、「プライバシーの問題」でもうひとつは「タコツボ化の問題」です。
ライフログをマーケティングに活かしている企業の代名詞といえば、Amazonですね。
多くの方が「こんにちは、◯◯さん。おすすめ商品があります」という表示を見たことがあると思います。
これは、Amazonから過去に買った商品データが蓄積、分析されておすすめ商品を提案してくるシステムで、利用する方としては便利ですよね。
でも、ふと冷静になって考えると、「その情報って本当に大丈夫?」と思います。
プライバシーの問題ですね。
このプライバシーの問題を軽やかに乗り越えていったのが、forsquareの「チェックイン」式サービスなのかもしれません。
チェックインで「プライバシー」はクリアできるが…「タコツボ化」はどうか |
自分がどこにいるのかということを、自らの意思で宣言(チェックイン)するわけですから、プライバシーという問題はクリアされているように思われます。
この「チェックイン」は、何も場所だけに限ったことではなく、「検索キーワード」や「面白いブログ」というものへのチェックインもあります。
キーワードなら、例えばgoogleアラートというサービスで、あらかじめ登録しておいたキーワードに関する情報が自動的に取得できます。
ブログならRSSを登録しておけば、更新されたことが通知されます。
本当に情報を集めることに関しては楽になってるなと思います。
しかし、僕もずっと気にしていたことであり、ネットに関する批判のひとつとしてもよく指摘される
検索エンジンは情報をタコツボ化してしまうということについての問題が残ります。
一応、タコツボ化ということについて説明しておきます。
イメージしやすく、googleアラートを使った想定でいきますと、僕は現在googleアラートに、次のキーワードを登録しています。
- ジオパーク
- ライフハック
- 地域再生
- マーケティング
がしかし、ここで「タコツボ化」が生じているのです。
つまり、ジオパークやライフハック、マーケティング等に関する情報はある程度これで得られてしまうため、どこかで「満足」してしまう虞があるのです。
本来なら他にも必要な情報、たとえば「エコツアー」だとか、もっと広く「観光産業」といったキーワードで集めるべきかもしれません。
もしかしたら、「著名人」といったキーワードで著名人の関心がどこにあるのか、社会のトレンドがどうなのかを把握することが必要かもしれません。
必要かもしれませんが、今の僕の仕組みでは、それらは漏れてしまいます。
これこそが、「タコツボ化」の問題です。
自分の興味・関心のあることしか情報を得ない、他の情報が入る機会さえ用意しないようになっている、というものです。
よく、新聞はあらゆる情報が掲載されているので、一読しておけばざっと社会情勢が理解できることと対比されますね。
長くなりましたが、ライフログとマーケティングという視点について、まず二つの問題が生じることと、「チェックイン」で一つ目の問題は乗り越えられることがわかったと思います。
次回はチェックインとノイズについてです。