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2011-08-28

m-floのPV

久しぶりにm-floの「Lotta Love」のPVを見たら、かわいくてかっこよくて、この感性がいいな、と再確認。
とくに、MINMI役の女の子は表情、しぐさ、ダンスすべて素晴らしいです。



ついでに、メロディが美しい「let go」やものすごい早口が特徴的な「miss you」なども視聴。





m-floは意外と静かな曲もいいですよ。
代表的な曲が「let go」です。

ついでに「ONE DAY」も紹介。
これはm-floのVERBALが在日コリアンということがベースにある曲です。

印象的な歌詞もあり、

全く違う考え持つ者どうし 違いを活かすか活かさないかで
結末は「愛の器」または凶器

”違い”というのは様々ありますが、VERBALの場合民族だったりしたのかなぁと想像するわけです。

そして、自分は他人とどう違う?考え方が違うから拒否する?そうじゃないだろ。
いろんな違いがあるなら、それとどう付き合うか。向き合うか。

ま、そんな難しいこと考えながら聞いてるわけじゃないけど、たまにふと想い出す曲です。


2011-08-26

ジルデコ4 JiLL Decoy association

久しぶりにアマゾンのお世話になりました。

ほんっとうに久しぶりにCDを買った。ここ最近買おうか買うまいかさんざん迷った挙句、アマゾン覗いた勢いで注文。

買ったのはジルデコ4~ugly beauty~。
何年か前、ジルデコ(JiLL Decoy association)の曲がラジオでたまたま流れてるのを聞いてものすごく気に入ったのに、その名前の覚えにくさから、たまに思い出してはすぐに忘れる、ということを繰り返していた。
でもここ最近はずーっとジルデコが頭の中にあったので、勢いも大切にしようかと。

全曲聴けてないけど、想像通り。いや、想像以上にいい感じ。




ジルデコ4 ~ugly beauty~
JiLL-Decoy association
ビクターエンタテインメント ( 2010-10-20 )


2011-08-24

前原さんは支持できません

民主党の代表選が近いみたいで、前原さんも立候補するらしいという記事が多数。

知名度があろうと、若くて期待度が高かろうと、自分は支持できません。

理由は単純。

彼はTPPを必ず推進しようとするから。
先日何かのテレビに出てるのを見て、「あ、やっぱりか」と感じました。

東日本の第一次産業がガタガタになっている今、彼が首相になれば、おそらく何が何でもTPPに向かっていくでしょう。
そうなると、日本の第一次産業どうなりますか?
どれくらいの影響が出るか十分な検討もなく、ただ農業者が悪者にされて妄信的にTPPは「国を開く」と、推進されるでしょう。

そんな事態は、ほんとうに支持できません。ムリ。

以下、参考。

僕は前原を支持しない。震災復興対策のあとは、TPPの亡霊がまた浮上するはずだから。第一次産業を巡ってこんなに問題が起きている。

民主党代表選に向けて前原氏出馬が取り沙汰されているが、全く支持できない。といって他に支持者がいるかどうかというところもあるのだけれども、前原氏だけはダメだ。彼が首相となった暁には、どんな手を使ってでもTPP参加のための国内調整を行い、オバマ政権への手土産とするだろう。なんといっても「GDPたった1.5%の第一次産業のために他の産業が犠牲になっているのではないか」と発言したその人なのだから。

2011-08-23

地下水利用セミナー

先週末、松江市くにびきメッセで地下水利用に関するセミナーがあり、参加してきました。

題して、「みんなの地下水・利活用セミナー」です。

午後一で打ち合わせがあったため、少し遅れて参加したのですが、会場には想像以上に参加者が多かったです。
ただ、大半は土木関係者のように思われました。

あとからわかりましたが、県議や周辺の町長なども来られており、地下水に関する関心の高まりを少し感じることができました。


山陰発の水ビジネス 山陰クボタ水道用材


大田市は三瓶山ふもとの水でビジネス展開している事例報告。
毎分800リットルの水量がある中、地元自治会との信頼関係を維持するためにも取り過ぎることはしない、という。

水ビジネスに参入した経緯は、元々は公共事業で生きてきたが近年の公共事業縮小により、厳しい状況になり、新しい仕事を作っていかなくてはならないということから参入。
思いのほか設備投資にコストがかかったらしい。

外国からは軟水に対するニーズがある。海外の日本人商売人が日本の水を欲しがる。

課題は、単価が安くて流通量が増えないとペイしてこない、という点。


地下水採取に携わった経験的よもやま話 共和地建

地下水開発の三位一体というべきものがある。

  1. 地点選定の技術
  2. 掘削の技術
  3. 取水の技術
これら三点が重要。

公民館単位でミニ井戸が一つあると安全管理上いいのではないかという提案。
防災施設としての位置づけができ、国庫補助も2分の1あるらしい。

震災の場合、地下水汲み上げが安定してできるのかという点で少し不安は残るけど、地震以外の災害であれば、水の確保は井戸で確実にできるので、これは良い提案かなと思います。


地下水の不思議な世界 新藤静雄


水循環法構想はいずれ実現するだろう、とのこと。
一番重要なのは、地下水の移動の駆動力について。一般的には位置のポテンシャル、つまり高いところから低いところへということが考えられているが、実際にはそれだけじゃない、ということ。
震災にともない発生した廃棄物はいずれ処理しなければならず、その処理は埋設となる。そうなると、それら廃棄物が地下水へどのように影響を与えるのかを知っておく必要がある。

地下水の駆動力について。

  • 位置のポテンシャル
  • 熱による対流
  • ジオプレッシャー(高圧力)
  • 断層活動による移動
  • Compartmentの存在
など。

雨水が地下水となるためには

実はすべての雨水が地下へと浸透し、地下水になるわけではない。
通常の雨なら、せいぜい地下2mくらいまでで止まる。
大雨の時にしか地下水にはならない。できれば、大雨の前まで連続的に雨があり、水みちができていて、大雨が降る。すると、地下水へとなりやすい。


ダムか森林か

ダムと森林(緑のダム)とどちらが効果的なのかということについて、定量的評価はほとんどされていない。
北海道での試みでは、通常であれば、ダムと森林とではほとんど貯水機能に差はない。
ただし、大きな水量を処理しなければならなくなると、森林の能力を超えるという結果。
この結果からも、一般的に緑のダムを過大評価している傾向がある。


世界では、water harvesting(育水)という考え方も始まっている。
地域性の強い資源である地下水の計画的利用は必要で、そのためには地下水情報の整備が不可欠だが、日本ではほとんど整備されていない。
専門職員や研究員がいない。


パネルディスカッション

最後にパネルディスカッションがあり、興味深い話が続きました。
パネルディスカッションの中で、吉谷先生が言われてましたが、会場との質疑等やり取りがあると、もっと刺激的でいい内容になったのではないか、と感じました。



パネルディスカッションで印象的だったのは、山陰クボタ水道用材の杉谷社長の言葉。
山陰は水ビジネスで地の利がある。浜田港から韓国へのロジは有望だ。
という言葉。なるほどな、と。

もう一点、新藤先生はしきりに地下水汚染への懸念を表明されていました。
一度汚染されると、もう一度クリアになるまでものすごい時間をかけないとダメだと。
20年30年前の汚染箇所の事例を交えて、濃度は下がるが、汚染範囲は狭まっていない、という話もありました。


放射性物質が付着しているかもしれない廃棄物の処理を安易に考えて処理してしまうのではなく、それがどういう影響をもたらすのか、くれぐれも考えて対応してもらいたいと思いました。

それに、ことは水に留まらないとも思います。地下にもたくさんの生き物がいるはずで、その生き物が連鎖して地上の生き物、ひいては人間の口に入るわけです。

そのことをよくよく考えた対応が望まれるかな。

2011-08-22

CI:コーポレート・アイデンティティからコミュニティ・アイデンティティへ


チーズ - 写真素材
(c) jun写真素材 PIXTA



もう、2年ほど前になるのかな。ずいぶんと時間も経過したし、実際には方向転換されたみたいだし、少し力不足に感じたことを思い出したので記しておく。


隠岐のウシと言えば

以前、隠岐で「酪農ができないか?」という話があり、検討チームに加わっていた。
隠岐と言えば、海士町の潮風牛が有名なように、主にというより完全に肉牛生産だけという状況。しかし、島内には加工処理施設がない。あるのは本土の大田市。

そうすると、肉牛が盛んなわりに、畜産“業”としての雇用効果が波及していないのではないか、ということが発端だった。
酪農であれば、どういう商品を生産するかにもよるけれど、飼育・肥育担当、ライン担当、営業担当など波及効果が見込まれる、ということでその可能性について検討を進めた。


放牧 - 写真素材
(c) すずかけ通り写真素材 PIXTA




やはり肉牛

結果的には、酪農には踏み出さず、肉牛生産をより強化する方向で地元は固まったようで、残念だけどいろんな力不足であるので、仕方ないのかなという感覚。

何が力不足かを自己分析すると

  • 酪農に対するノウハウ不足
  • 酪農に関するネットワーク構築能力の不足
  • 十分な熱意とマンパワー
こんなところかな。

地元的には、肉牛生産に対するノウハウが豊かで、経緯的には数十年前に乳牛生産を辞めたということもあり、そこには向かわなかったのだなぁ。


もしかしたら安心できる地域から供給できていたのかも

少し話は飛ぶけれど、福島原発の関係であちら方面の乳牛もかなり厳しい状況にあるようだ。
そんな時、もし隠岐で着手できていたら……と思うと、国内の自給率をあげられるほどの生産力はそう簡単に得られないにしても、地元自給率と、余剰分を少しでも安心できる地域で生産されたものとして供給できていたのではないか、と思うと力不足が今になって口惜しい。

個人的には、隠岐での酪農には可能性を感じていたのだけど、それをうまく説明できるデータを作れなかったこと、自分の知識不足等もあり、みすみす逃してしまったのではないか、そういう思いがどこかにこびりついている。
商品のラインナップなんかも楽しみながら考えたりして、なかなか楽しい経験ではあった。

当時作成した資料より 商品展開イメージ

ブランド戦略・コーポレート・アイデンティティ

当時は、ちょうど島根県の中小企業団体中央会主催による農商工連携セミナーにも参加していたので参考になる話やブランド構築、マーケティング戦略など多くあった。

自分の中ではこの時はじめてまともにブランド構築、マーケティング戦略の重要性を認識できたのかもしれない。

その時に考えたアイディアのひとつが、隠岐のテーマカラーを設定し、それを中心にCI構築、マーケティング展開、メディア対応などをしたら、ひとつのまとまったイメージとして隠岐を売り出せる、そんな風に思い描いた。
自分の中ではやはり隠岐は海、ということもあり「OKIブルー」というものを創り出せるとおもしろい、そう考えていた。

その経験を無駄にしないためにも、隠岐ジオパークの戦略構築においては、こういう考え方を導入し、戦略に基づいた事業展開をしてもらえるよう提案していきたい。

地域においても戦略は必要だと思っている自分としては、CIを単に企業のブランド構築としてのコーポレート・アイデンティティと捉えるのではなく、コミュニティ・アイデンティティとして捉え、地域としての価値を再定義する、そんなことも必要なんだろうと思う。

だから、実は隠岐ジオパークがいま募集しているロゴマークも非常に重要だと思う。
できることなら募集前に戦略、CIを議論しておければ良かったな、とこれまた自分のいたらなさに口惜しい。

2011-08-21

議論から逃げてはいけないんだ

フジテレビの「偏向報道」に対する抗議活動がかなり活発化していますね。

主な反論としては、「人種差別」や「嫌なら見なければいい」というものが展開されていますが、問題の要点はそこにないので、納得できるものではないし、そういう“返し”はむしろ反発を招くでしょう。

また、「嫌なら見なければいい」という姿勢に対してはミステリ作家の深水黎一郎氏が議論を整理しています。

Togetter - 「フジテレビの韓流問題に関して テレビの偏向を叩くべき」


流行は産み出すものだと言われるけれど

個人的な考え方としては、流行ってもいない韓国人アーティストを、さも人気があるようにしている点については「ゴリ押し」だと思うし、電波が公共性を担保しなければならないのにもかかわらず偏向報道にある、という感覚は持っています。
それさえも「メディア・リテラシー」という言葉で誤魔化してきたのがこれまで、という風にも思います。

百歩譲って、音楽番組で彼ら・彼女らが取り上げられ、活躍するのはいいと思います。が、一番がっかりしたのは、すぽると!内で珍しくNBAに多めに時間を取られた時でした。
レブロン・キング・ジェームズなどNBAの「新しい時代」という言葉で紹介する前段で、なぜか「時代と言えば少女時代」と、何の脈絡もなく差し込んできた時ですね。
これって、何なんだろう。。。って、虚しさを感じました。


『不自由な経済』

と、いったことはまあどうでもよくて、今、『不自由な経済』(松井彰彦)を読み始めてます。
その中の「第Ⅰ部 市場を考える」の「電波オークション」という項で、電波オークションについて触れられていました。
少し抜粋すると
諸外国では、この電波に関する市場を作る試みが盛んに行われている。例えば米国では、連邦通信委員会(FCC)が周波数帯をオークションを通じて割り当てている。(P.57)
とあり、欧米を中心に、電波オークションによって政府収入増を図ろうとする取り組みが広がっていることを紹介しています。
ちなみに、イギリスでは2000年には収益が340億ドル、ドイツでは460億ドルに達したということで、日本円換算でおよそ3兆円が政府収入としてカウントされている。

一方の日本をみると
テレビ局など既得権者への配慮が手厚い日本政府の電波料からの収益は、年間600億円程度にとどまる。割り当て方法も不透明で、非効率的である。(P.58)
という状況のようです。

では、なぜ日本で電波オークション導入が進まないのか、という背景についても若干触れられており、既得権者の反対の他に、欧米での失敗事例があるということが挙げられています。

落札業者が大きな損失を出し、結果として消費者利益を大きく損なう事態が生じているケースもある、ということのようですが、それは落札企業の勉強不足が原因であってオークション制度の責任ではないし、それを理由にオークション制度導入に反対すべきではない、としています。


電波市場が日本では未形成

本書で言いたい点は、おそらく電波関連について日本では市場が十分に形成されていないということでしょう。このあと、電力についても触れられていますが少数の企業に独占されている状況は好ましくない、経済的損失も大きいというニュアンスで書かれています。

何にしても、「嫌なら見なければいい」などと議論することを放棄するのではなく、どうあるべきか、現実に即して何ができるのかといったことを議論することは歓迎すべきだと思うわけです。
議論さえしない、というのは誰にも納得できないものでしょう。
今回の議論を「韓流」や「嫌韓」、「人種差別」などと矮小化していいものではないと思いますね。

あと、声を発さない市井の人々の認識と知性をあまりなめないほうがいいですよメディアは。
これはまちづくりでも同じだと思う。
話して、伝えて、すぐには理解得られないかもしれない。そういう経験の積み重ねがあって、そこにコストをかけるなら別の所にかけたい、という気持ちもまた理解できますが、理解を得る努力は積み重ねて、継続してはじめて意味があると思いますので、難しいし大変だけど、だからこそしなければならない。
ファンドレイジングも同じ事だと思ってます。考え方が合わなくても、議論をすればいい。

「協力はできないけど、あんたの言いたいこと、やりたいことはわかった」

そう言ってもらえればいいな。




不自由な経済
松井 彰彦
日本経済新聞出版社 ( 2011-07-23 )
ISBN: 9784532354725


2011-08-15

信頼できる仲間

ワインライフ.ワイン.セミナー. - 写真素材
(c) td.lemon画像素材 PIXTA


先週末、同じ仕事をしているひと二人と僕とで飲みながら話をさせてもらった。

そこでは、最近個人的に考えていたあるアイディアを話して、それに対する意見をもらいました。
まだどうなるともわからないアイディアなので諸手を挙げて、というわけにはいかないけど、ある程度賛同してもらうこともできて今後にはずみがついたかな。

その二人とは付き合いはまだ浅いけど、かなり信頼している二人で、話をするといつも刺激をもらえるので、大変ありがたい。

自分の来し方行く末というものを考える時期に入っているのかもしれないな、とふと思う。

『コンサルティングとは何か』 読了


7月末に購入した『コンサルティングとは何か』(堀紘一)を読み終えました。


日本発の一流の戦略コンサルタントファームを育成する、という堀紘一氏。
その具体的な形が、ドリームインキュベータですが、本書ではコンサルタントとは何か、コンサルティングとは何か、ということについて主に書かれています。

また、ここでいうコンサルタントとは、主に戦略コンサルタントのこと。具体的な名称で言えば、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)やマッキンゼーです。
日本で多くみられる銀行系のシンクタンク、◯◯総研といった「総研系」コンサル、あるいはITコンサルは、本書で言うコンサルには含まれていない。


氏が言うコンサルタントには含まれないのかもしれない、自分もコンサルタントであるので興味深く読めた。
読み終わった今、改めて思うのは、企業戦略コンサルタントだけでなく、今の時代は地方や公共といった部分にも”戦略”の必要性は高まりつつあり、その中で生きていきたい、と思う自分がいた、ということかな。


頭を使う、知識労働の実態

本書でおもしろいな、興味深いなという話はいくつかあった。
簡単に列挙するとこんな感じ。


  • コンサルティングのフィーの決定システム : 時間単価×投入時間×マルチプライヤー
  • コンサルティングを成功させるにはファームの努力だけでなく、発注側の「覚悟」こそが問われる
  • コンサルタントは「論理」で生きる
  • 「まけろ」と迫りヤル気を減退させるより、気持ちよく働かせたほうが実質的には大幅な時間単価になる
  • 長年続く成功体験はときに新しい発想の阻害要因となる=「成功の復讐」
  • 問題をどう設定するか、がもっとも重大
要するに、知識労働というのは何か成果を形として示すわけではないので、その価値が十分に認められていない現状に対して、コンサルトはこういうもの、ということをわかりやすく示されている。

戦略コンサルタントではないけれど、お客さんとの関係、仕事の進め方や考え方、コンサルという生き物と習性というのは読みながら「あるある(笑)」と思いながら読んでた。

フィーの決定システムはある意味では生々しい話だけど、実際にはきわめてシステマチックな決定方法であるため、わかりやすい。


コンサルタントをうまく使う方法

これはもう極めて簡単なこと。
コンサルに委託なり何なりで金を払って仕事をさせるなら、担当のコンサルをヤル気にさせて気持ちよく働けるようにしてやればいい。
金額はだいたい最初に決まるので、後から追加で請求することはほとんどないんじゃないかと思う。
であれば、まけろとディスカウとを迫るより、ヤル気をくすぐればいい。

現場は大事だけど、コンサルの仕事は頭をつかうことであり、現場にいなくても、自宅でも、シャンプーしてても顔を洗ってても、何をしてても頭を働かせることはできる。
事実、自分も「この人のために」とか「この地域のために」と思えるところに対しては、仕事の時間以外にも当然いつも気にしているし、新聞、雑誌、ネット等いろんなメディアで情報を集めている時、引っかかるものがあれば、「これはあの組織に応用できるな」「これはあの地域で使えるかも」と思うもの。
この考えている時間は金額意外の部分ですので、気持ちで動いていると言える。

コンサルタントも人間だ。気持よく仕事をさせてくれる人に対しては、120%力を出しきって頑張りたいと思うのが心情だ。反対に、ことあるごとに仕事にけちをつけてきたり、料金を「まけろ」と言ってくるような人に対しては、手を抜くわけではないが、気持ちの乗りが圧倒的に違う。(P.233-234)

何のためにコンサルを入れるのか

コンサルティングは、組織としての戦略を見直し、変えるときにはドラスティックに変えることも必要となる。
優秀なコンサルならいろんな提案ができるだろうし、実行できるものを提案する。
しかし、実際にその提案を受け入れ、理解し、実行にうつすことができるのはクライアントだけ。コンサルはそのために説得もすればプレゼンもするけど、受け入れられなければ仕方ない。

コンサルも良い提案なら自信をもってプレゼンテーションしなければならないが、クライアントもコンサルタントが提案したことを実行に移そう、という覚悟がやはり必要です。
そこに痛みがあるかもしれない。誰かを何かを犠牲にすることもあり得る、自分が身を切る思いをすることもある。だけど、それでもやるべきことはしていかなければ、何のためにコンサルを使うのかわからない。
非常にもったいない話です。

個人的には、地方行政はもちろん、NPO、任意団体、地域活動団体などはもっとうまくコンサルタントを使うべき、と思っています。


コンサルタントという存在

今の日本において、コンサルタントというと「かっこいい」と思われるのは戦略コンサルタントだと思う。でも実際にはいろんなコンサルがいて、いろんなコンサル会社がある。

その中で、過去の積み重ねもあるんだろうけど、コンサルに対するイメージは必ずしも良くはない。
中身のない、ラベルだけ張り替えたような報告書、提案を持ち出すコンサルも実際あるでしょう。

仕事をしていていつも思うのは、コンサルだけじゃなく、これまでのインフラ整備等に関するいわゆる「ハード」の仕事に対する価格設定と、それらをどう活用していくのか、地域として今後どう生き残りをかけて道を定めていくのか、という「ソフト」の仕事に対する価格設定と大きな開きがあって、これがどうにかならないものか、と思う。

過去失ってきたコンサルに対する信頼を取り戻すことも必要で、そのためにも地方行政、NPO、任意団体、地域活動団体はコンサルをうまく使ってもらいたい、と思う。

なぜなら、自分が考えるコンサルタント像は、ともに汗をかき、ともに考え議論して、新しい枠組みを考えだしていくことであり、さらにその実行フェーズにおいても、支援することだから。

作って終わり、事例を紹介して終わりではなく、
「悪いけど教えませんよ、一緒に考えるのが仕事だから。だけど、汗もかくし話も聞く。する。一緒に考え創りだす。その後もサポートしますよ」というスタンスを信条にやっていきたいと思ってる。

二番煎じでよければ教えられるが、「一番」はクライアントとコンサルタントが一緒になってヒーヒー言って考えなければ生まれてこない(P.98)

これは自分だけじゃなくて、島根県内にもこういう考え方で働いているコンサルはいます。
今、それを何か形にできないか、と模索しているところ。


おわりに

ここ最近、コンサルタントという生き方、仕事に対する疑問が少し生じていました。
また、自分自身の生き方についても同様に。
なのでブログの更新も少し停滞してましたが、本書でコンサルタントという仕事と生き方について、改めて自信をもらったので、また頑張りたい。