ページ

2011-07-06

島根県の「新しい公共」|隠岐ジオパーク戦略会議の提案 vol.1


はじめに

先日こちらでお知らせしていました島根県の「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」について、本日関係者より採択されたとの連絡をいただきました!!

新しい公共モデル事業(島根)

僕は、(仮称)隠岐ジオパーク戦略会議の一員として参画していましたが、まずはひと安心といったところです。
これからが大変にはなりますが……(苦笑)


でわ、隠岐ジオパーク戦略会議の提案内容を宣伝も兼ねてこちらでも紹介します。
示しているのは公開審査会当日に使用したスライドです。
提案書からはかなり抜粋しているので少しずつ補足しながらになります。

事業名は「ツアーコーディネーター養成による新たな観光形態と収入機会の創出」とあり、大変仰々しいものとなっています^^;

しかし、やりたいことはシンプルで、ジオパークを管理運営できる組織を育成することと、その組織が継続して活動できるための収入源をいくつかの手法で確保する、というものです。


現状と課題


スライドの字が小さいですね。。
まず、何故隠岐ジオパーク戦略会議が今回の提案をしたのか。その背景です。

ひとつは、基幹産業の低迷
隠岐は離島であり、観光業は島の基幹産業のひとつですが、ここ10年ほどの観光動態を見ると減少傾向に歯止めがかかっていません。
(スライド中左のグラフ、赤線:隠岐の島 青線:島根県全体

しかし、観光業は裾野が広く、観光関連事業者も多いので何とかしなければなりません。

また、もうひとつの基幹産業である建設業はより厳しい状況です。
雇用の受け皿として大きな役割を果たしてきた建設業者は近年の公共事業予算の大幅な縮小により、厳しい状況に追い込まれています。
(スライド右のグラフ、10年間で4分の1にまで減少しています。額にして200億強が約50億まで減少)

仕事量が4分の1にまで減少しては、さすがに雇用を維持できず、人口流出も残念ながら歯止めがきかない状況です。
なにより、家計を支えていたはずの仕事がなくなるので、世帯ごと島を離れるケースもあると聞きます。
建設業者さんは、それぞれ独自に生き残りをかけて農業参入など新しい展開を模索されています。



事業の趣旨・目的と期待する効果


そんな背景を抱える隠岐ジオパーク戦略会議として、今回の事業を次の目的をもって取り組みます。
  1. 隠岐ジオパーク運営の中核的役割を担う組織・人材の育成
  2. ファンドレイジング文化の醸成
  3. ガイド協会の設立によるガイド収入機会の創出
  4. 多様な商品開発と販売による組織の自主財源の基盤づくり

そして、この事業を実施することで、隠岐ジオパークを安定・継続的に運営していくことができるようになり、隠岐を訪れる観光客の方に一層楽しんでいただくことができる、ということになります。


長くなりますので、提案内容の詳細は別の記事でご紹介します。

以下のポストも合わせてご覧ください。

島根県の「新しい公共」|隠岐ジオパーク戦略会議の提案 vol.2