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2012-02-29

県議会を傍聴してUstreamの活用について考えてみた


2月28日、例年であれば2月末日の今日。
人生ではじめての議会傍聴に行って来ました。

行ったのは、島根県議会本会議で11時からの岩田県議の質問について。

はじめての経験でしたので、なかなか興味深く拝聴しました。


質問内容

岩田県議は、大きくは4つの分野について質問されてました。
  1. 原発関連対策
  2. 神話博しまねを中心とした観光振興
  3. 教育分野(とくに高校生のキャリア教育)
  4. 県の林業政策

項目数で言えば観光振興についてがもっとも多かったですね。

なるほどなーと思うものもあれば、個人的には「どうなの?」と思うものもあったりして面白かったです。

ただ、議論にならない点が物足りなさを感じさせます。

議員の質問→回答者(知事や部長級)の回答→終了

というサイクルなので、ちょっとつまんない。
せめて、回答の後にもう一度議員の質問を挟めば、もう少し議会も活性化するんじゃないの?とか思っちゃった。

あと、個人的に「県もなかなかやるな!」と思ったのは、松江駅トイレに紙をフツーに設置することについて、JRと話をしたいと回答したこと。
で、この点については今日の質問聞かなければ、見過ごしてたなぁと少し反省も。

「神話博しまね」ということで、県外からわざわざ楽しみに来ていただいたお客さんが、松江駅で降り、市内へと繰り出す直前。
「一応、トイレ行っておこうか」と、松江駅トイレにはいる。
すると、トイレにはトイレットペーパーがない!?なんと、紙は外で買わないとならなかった……。

こんな悲惨な出だしだとしたら、僕ならその町への印象は一度最低ランクまで落ちますね。
実際、昨年大阪でまったく同じ経験をしましたから。幸い、ポケットティッシュがあったから良かったものの、なければ「あ~!!さいあく!」と心の中で叫んでいたこと請け合い。

これは本当に何とかしてほしい。


Ustreamについて

岩田県議は観光振興の質問の中でUstreamの活用について県の考えを聞いてました。
それからもわかるように、Ustreamは新しい情報発信ツールとして大きな期待が寄せられています。

ただ、僕はこの点については実は懐疑的に見てます。

もちろん、これは僕の中でUstreamに関するバラ色なビジョンが描けてないだけで、メディア側にいたことがある岩田県議だから見えてるビジョンがあるのかもしれませんが。

なぜ懐疑的に見ているのか。

それは、「ターゲット」の問題とメディアとしての「ブランディング」にあります。


ターゲット

それではまずターゲットの話から。

今Ustreamに寄せられている期待は、地方でもアマチュアでも誰でも「世界に向けて動画配信がタダで出来る」ということだと認識しています。
ここが僕の中で違ってくるんですね。
次の「ブランディング」にも関係しますが、地方のアマチュアが流している動画によって観光客に「行ってみよう」と思わせる力はない、と考えます。

要するにターゲッティングが間違ってると思います。

むしろ、ソーシャルメディアの1つとして位置づけられているように、ある程度“つながり”のある者同士での盛り上がりを創りだしたり、一度はその地方を訪れたことがある人たちをコミュニティとしてくくった後に、地元とオンライン上のコミュニティとを結びつける、交流するツールとして有効なんだろうと思います。

隠岐ジオパーク戦略会議で提案しているのは、後者の使い方。


ブランディング

次にブランディングですが、「地方のアマチュア」が流す番組でも、かなり閲覧されてるじゃないか、という話はあると思います。
岩田県議が示した事例でも「うんなんシティTV」さんだと5000くらい行ったらしい。


いや、これはすごいですよ。
でも、この場合「アマチュア」というより「セミプロ」ではないのかな?と思ったりします。

何が言いたいかというと、本物の素人アマチュアだけでは、番組としての面白さや構成を組み立てることは難しいということです。

動画配信という、これまでマスコミが囲い込んできたパワーを手にしたことで、その可能性には心躍りますが、活用できる力がまだないのではないか、と。

見てても、内輪ネタに走る番組が多いのはその最たる例かと思います。視聴者を置いていくんですよね。
それでもって「世界へ向けた発信」とは言えないと思うんですよ。



プロボノの活用

ファンドレイジングの関係でかなり聞いた言葉「プロボノ」。
Ustreamで全方位的に発信したい地域、団体はプロボノの活用を検討するといいかもしれないですね。
いろいろなプロフェッショナルに、ボランティアで専門スキルを提供してもらう、というものです。

なので、番組制作経験者や構成作家さんなどをプロボノとして、団体が伝えたい事をうまく構成・演出してもらい、出演は当事者で、生の声で発信する。
進行管理はプロボノに任せる、といったようなことができれば、魅力ある番組にできるんじゃないかなぁ。

その辺が、岩田県議の中でどう整理されているんだろうな、とは思う。
そもそもマスコミの中にいた方なので、自然と番組作りのビジョンが描かれているのかもしれないですね。

個人的には、やはり当面はゆるいネットワークの中の交流、という割り切った位置づけがいいのかなぁと思ってます。
来てくれた方、関心を持ってくれている方を大事にする、という意味でも、流す情報の室を見定めるという意味でも欲ばり過ぎるとわけわかんなくなっちゃいますので。
欲ばり過ぎるという点は自戒も込めて。。。

2012-02-20

ゼニと笑みのバランスシート

NHKの『プロフェッショナル』、梅原真氏の回を見た後、風呂に入りながら考えていたこと。

もうアイディアとしてはおおやけに出して没になったから一応書き記しておこうかなと思う。


梅原さんの仕事ぶりは、日経BPだったか日経ビジネスオンラインだったかで10回近い連載記事を昨年か一昨年、たまたま目にしたのが最初。
そのスタンス、考え方に共感してシリーズを一気に読み切り、本も買ってみた。

産業振興、というところと僕の立ち位置とは、若干違うんだけど、パートナーの志や熱意に共感し合い、気持ちを高めあいながら、アイディアを出していく、というのは恐れ多くも似てるなと感じる。
能力の差は歴然としてるんだけどね。。。


さらに何に共感したのかというと、梅原さんの根本になるんだろうか。
地方の風景を残すという意識。

条件不利地域だの何だのと言われながらも、そこに暮らす人たちが楽しくなるような、自信を持てるような、笑顔が咲くような、そんな風景を次の世代に残したい、と僕は思う。


この「楽しい」とか「自信を持てる」とか「笑顔が咲く」といったコンセプト、視点をM市の総合振興計画のプロポーザルに盛り込んだんです。
具体的には、「幸福度」のような指標化を今後の市政に盛り込むべきである、と。

なぜなら、「幸福度」という観点は、大都市東京の荒川区やマーケティング上、日本の縮図と言われてる静岡県のような場所ではなく、日本海側の一地方都市であるM市でこそ旗手として掲げるべきであると考えたから。

もちろん、この「幸福度」指標化には課題がたくさんあることは承知しています。していますが、今、時代が変わりつつある潮目がハッキリしているのに、それを見過ごして、従来通りの「経済指標」や「産業振興」を謳ってればいいのか?という疑問に対して、僕ははっきり「ノー」という答えが出てしまう。
それらが大事じゃない、とは言わないけれど、それらを追い求めて来て、ふと「これがベストだったのか?」と立ち止まってるのが今でしょう、と。

結果的には、プロポには負けました。
自分のプレゼンテーションが悪かったのかもしれないけど、ショックでしたね。


一応、ここに書いておきますけど、島根県の総合計画にも盛り込むべきであると考えてます。
いきなり盛り込むのが難しければ、せめて指標化の検討、研究会立ち上げなどしておくべきではないかと思います。

だって、どんな政治であろうと住民・市民が「幸せに暮らす」環境を整えていくことが目的でしょう?
そのために産業振興があり、企業誘致があり、起業促進があり、UIターン促進があり、医療・保健・福祉の充実化があり、子育て支援があるわけです。
それらの究極的な目的は、誰もが「幸せ」を感じられる社会でしょう。


はぁ。ニケ並にくさすぎてギップルを召喚してしまいそうですが、いきおいでポスティング。


※ギップルとは

マンガ『魔方陣グルグル』の登場人物で、ニケとククリに同行する、風の精霊。外見はかわいくも見えるが、ふんどしの上にマントを着用しているのみ。着ているマントは伸ばせばテントになり、野宿に便利(※上を見あげれば褌が丸見え)。クサイせりふを極度に嫌い、聞き続けると死亡するらしい。

2012-02-17

ひとの「つながり」の創出と強化が地方が目指すべき方向

地域再生を仕事にしながら感じていることは、地域においては何よりも「ひと」の存在が重要である、ということです。
それは以前にもこのブログで書いてきたことです。

2011.06.15|Styles: 最後は”ひと”

2012.01.29|Styles: 地域の本質は「ひと」だと思う

さらに、この「ひと」という点に着目して、都市(東京)と地方との格差を認め、重要である「ひと」が集まっている東京の力はすごいよね、ということを書いた。

2012.02.07|Styles: 東京いいね


東京すごいよねと書きつつも、じゃあ地方どうするの?と考えていたんだけど、ふとアイディアレベルですが、つながったので書きなぐってみる。


つながったキーワードをあげておくと「ソーシャル・キャピタル」と「ファンドレイジング」。


NPOセクターの優位性:ソーシャル・キャピタル

地方には、地方再生の最前線には本当に魅力的な人、精力的な人がいます。
だけど、絶対数で言えばやはり東京に人材が多く集まってるんですよね。そこは僕は否定できない。
考えるベクトルが違う、とかはあり得ても能力的には否定できないです。

ただ、これまでに書いてきたことで欠けていた視点があったな、とも気づきました。
それは、「ひと」が集団として組織として動くときの力であり、動くための基礎的な力。

この力はソーシャル・キャピタルと読み替えることができると思います。

「信頼」や「ネットワーク」、「互酬性」といったもので構成されるソーシャル・キャピタルは、都市部の経済組織よりも、NPOセクター、地方における公益的組織の方が醸成されているのではないか、と考えています。

経済組織の強みは、端的に言えば投資に対するリターンをいかに効率化・最大化するか、という点について洗練されているところだろうと思います。
まあ、必ずしもそうとは言えない面もありますけど、一般的に言ってそうだろうなと思う。

対するNPOセクターの強みは、「つながり」を生み出し、拡大させていくことを目的としている点だと思います。
もちろん、投資に対するリターンの効率化や最大化という点においても、つながりの拡大という目的に対してもまだ十分な成果を出し切れていないNPOセクターが大半であろうというのもまた否定できないですが。

NPOセクターの強みである「つながり」の創出と拡大、強化は、おそらく2015年から2020年くらいまでを目途に大きくスポットライトを浴びてくるような気がします。
神田昌典さん(『2022―これから10年、活躍できる人の条件』)や竹井義昭さん(『社会貢献でメシを食う』)の本を読んでいても、だいたいこのあたりで、日本社会のシステム上大きな変革が起きそうだ、ということが示唆されています。

そして、その先にある社会は、懐古的な「つながり」ともまた違う、新しい形での「つながり」の上に成り立つ社会である、と僕は予測しています。

それまでに、地域やNPOセクターにおいていかに自分たちの価値観、理念、目的を共有し、さらに共感してくれる仲間を増やせるか、ソーシャル・キャピタルを醸成できるか、が自力をつけて「その時」に対処できるか否かをわけるのではないか、と考えます。


共感を広げるファンドレイジング

ソーシャル・キャピタル(SC)の醸成については、修士論文を書くときのテーマとしたので今でも気になって考えることがあります。
SCは醸成はできる。しかし、どうすれば良好なSCを醸成できるのかという点については十分に検討できないまま、次のような点を提案しつつ筆を終えたんです。


  • 地域内における「共食」機会を持つ。あるいは増やす


これについて参考になるのは宮崎県えびの市の「モエ(もやい)」という講の一種で、モエでは月に1回から2ヶ月に1回程度、モエの会員同士の食事機会を設け、そこで悩みの共有やグチを言い合うなどメンタルの支え合いなどが行われています。

残念ながら、修論の時点ではこれくらいまでしか書けませんでした。

しかし、最近ふと気になったのは、NPOセクターにおいて、マーケティングの考え方を応用したファンドレイジングの導入が進んでいる点です。

ファンドレイジングとは狭義には「寄付金集め」ですが、これは解釈があまりに小さい。

もっと本質的には、自分たちの価値観や理念をわかりやすく伝え、「共感」を得ることであると考えます。

つまり、NPOセクターにおいて「ファンドレイジング」の各種手法を用いて「共感」を集め拡大する。それがNPOセクターを中心としたSCの醸成になるんじゃないのか、と。

ものすごく粗い考え方だとは思いますが、この

ファンドレイジング→共感を得る→SC醸成

の流れの中のメカニズムをもっと理解できれば、単にNPOセクターの組織力、継続力アップだけじゃなく、さまざまな公益的組織でもSC醸成ができるのではないかと思います。
そのNPOに適したSCが醸成できれば、「その時」を迎えるとき、ブレることなく進むべき方向に進むことができる、と思いませんか?


おわりに

やっぱりこのへんは自分でもう少し検討したいな。
お世話になってる先生方にまた意見もらいながら、自分なりに勉強してみよう♪

以前アップしてたものは文字化け等あったので、再アップ。
修論発表会で用いたスライドです。
もし興味があれば、ご覧下さい。
地域の「共食」度合いをSCの構成要素とみなしてモデル化できないか?というものですが、うまくいってるわけではないです。。。







社会貢献でメシを食う
竹井 善昭 / ダイヤモンド社 ( 2010-09-10 )



2012-02-01

大田の駅通りを歩いた1時間

小学校の帰り道 よくこの路地を通った

ちょっと前、昨年12月後半、ちょっと実家に帰ったときに、ふと大田の駅通りを通ってみようと思いたち、パルに車を停めてサンノアまで往復を歩いてみました。

小学校、中学校、高校と都合12年間、駅通りを歩いたり自転車で通ったりして、ある程度店が閉まっていることも記憶にはあったのですが、うーん……ここまで閉まってるのか、と改めて確認した1時間ほどでした。

駅通りを歩く

この店はやってるのかもしれません。
が、外観がちょっと……って感じです。


別の店舗ですが、シャッターは閉まってます。
けっこう多かったですが、同級生のご両親が営まれているお寿司屋さんはまだ健在で妙な安心感を覚えたりも。


ちょっと意外だったのは夜のお店(怪しい店じゃないよ)が思ったより多かったこと。
何気に新しそうな看板も出てたりして、そういう元気はまだありそうだなと。


喜多八幡宮の参道。
子どもの頃は「北八幡宮」だと思ってたので、真実を知った時はそれは驚いたものです。喜多八幡宮の近くには仲のいいヤツの家があったり、ルーテルがあったりしてけっこう遊びに行きました。

そうそう。喜多八幡宮で忘れられない思い出は、ここにあったブランコで頭をかち割ったこと。
保育園の頃の出来事で、未だに縫った後はハゲてます(苦笑)


大正会館がまだやってるとか、マジでビビった。老舗じゃねーか!
キャロットも健在で安心。
外で食べたお好み焼きはキャロットがはじめてだったので、感動した!


ハイ来た。昭和堂書店。大田小児童、一中生徒ご用達?
よく立ち読みしたなぁ。マンガもたくさん買った。当時は『ダイの大冒険』や『SLAMDUNK』、『幽☆遊☆白書』だったかなぁ。懐かしいなぁ。


三瓶川まで来たところ。
小学校の頃は理科の授業で三瓶川入って遊んだなぁ。
友達と三瓶川で釣りしたけど、ヘタクソなんでほとんど釣れなかったのもいい思い出です。
なお、正面の白い建物は大田高校校舎。


三瓶川をわたって100mくらい行ったところかな。
ここまでの写真を振り返って見て気づいた、というか思い出したけど、車の通りがめっちゃ少ないな。
もちろん、歩いている人なんてほとんど見かけなかった。

倒産したサンノアも見てきたけど、寂しかったなぁ。


帰りはちょっと違うルート


帰りは途中から違うルートに入ってみました。
これは真っ直ぐ行くとイクエイがある通り。写真右奥に見える高い建物はスカイホテルというビジネスホテル。前を通ると意外に車は停まってるのでお客さんは入ってるのかも。


冒頭の写真です。
小学校のころ、よくこの路地や他の路地をグルグル歩いて帰りました。缶蹴りしたり、石蹴りしたり。


終わりに

全体的に、懐かしさと寂しさを同時に味わった1時間でした。
あとは何と言っても、ここが自分のルーツであり、もうひとつの原風景であるという確認でしたね。

駅通りの様子も、三瓶川も三瓶山も遊んだ思い出、道に迷って泣いた思い出などなどたくさんあるんだなーと。
普段は思い出すことも少ないし、思い出そうと思っても記憶の引き出しから引っ張り出すことさえできないけど、歩いてみるとパーッと心がタイムスリップするように思い出せました。

だからこそ、いつかは大田に何か返せたらいいなとは思ってる。

2012-01-30

微かに覚える違和感と共感|『地域再生の罠』(3,4章)

昨日の続き。
Styles: 地域の本質は「ひと」だと思う

『地域再生の罠』の3章4章に来てます。


揚げ足取りというか、重箱の隅をつつくような感じでちょっとイヤなんだけど、どうしても気になるので書いておこうと思います。


土建工学者という括り

この本の中でおそらく都市工学の専門家等を中心にした地域再生に関する学者を「土建工学者」と一括りにして、彼らのポジショントークを批判しています。

でも、彼らを「土建工学者」と一括りにして批判、自らを市民派・現場主義の地域再生専門家である、というのが筆者のポジショントークではないのか?と読んでてどうしても感じてしまう。


「成功」の括り

宇都宮の章(1章)で、うつのみや109が数年で撤退したから成功とは言えない、としつつ第4章の佐賀県武雄市の事例では「がばいばあちゃん」のロケ地誘致成功し観光客が増加している、とあたかも「成功」したかのように示しているのもちょっとなぁ……。

宇都宮109は4年ももたずに撤退した。撤退時の年間売上高は16億円前後である。だが、開業時の来客数は開業2日目で5万人を超え、売上高は開業3日目で1億円を突破した。(P.39)

くさすわけじゃないけど、テレビの効果なんてそれこそもって数年てレベルだろうから、片方を「大きな失敗」として一報を「成功」と印象づけるのは違う気がしますね。

同ドラマの視聴率は20%を記録した。武雄の自然豊かな景観、ひなびた温泉地情緒が全国に知れわたり、武雄への観光客は急増することになる。(P.128)

ロケ地誘致だってそれなりの予算を組んでいるはずでしょう。
ま、ハード整備するような億単位にはならないかもしれませんから、費用対効果で考えれば、という話かもしれないし、本質はそこではないような気もします。


以上2点は気になる表現があったところですが、以下は逆に「あ、いいな」と共感できる点です。


アイディアはスマートに

地域再生、地域振興にはどうしても錦の御旗のように「地元産野菜を食べましょう」とか「地酒を飲みましょう」とかいった類のメッセージが出されるけど、これは食べる方からしたら、全面に出過ぎると押し付けがましさを感じる。
気づいたら地物野菜使ってた、気づいたら地酒使った料理食べてた、とかそういうさり気なさがあると、洗練された感じが出ていいなと思います。

「地酒を飲んで地産地消に貢献しろ」と若者に強要するよりも、スイーツやラーメンに地域産品をさりげなく、だけど大量に使うような、スマートな発想を期待したい。(P.114)

僕個人がグイグイ押されるのがあまり得意じゃないので、さりげなさの演出が好きという単に趣味嗜好の問題かもしれないなと思いつつ。


どこに住むのか

筆者が批判している「土建工学者」は「コンパクトシティ」を標榜し、まちなか居住を推進していながら、その多くは快適な都市郊外に生活しているそうです。
言ってることとやってること違うやんけ、と思うのは誰しも同じでしょうね。

ま、筆者がどこに住んでいるかはわからないのでこれについては何とも。。。

自分を振り返ってみると、やはり批判されているように都市郊外に住んで中山間地域だとか離島だとか言ってるんだから説得力はそりゃあ、住んでいる人ほどないよなぁ、と。
なので、いずれは引っ越したいと思う。

2012-01-22

TURNING POINT




今日(というか昨日?)、隠岐ジオパークガイド倶楽部が立ち上がりました。
自分が隠岐に関わって7~8年経ち、隠岐でエコツーリズムによる地域振興がスタートして6~7年になるでしょうか。

きっとそれ以前も話は出ていたことでしょうし、関わってきたこの間も度々議論の俎上にあがってきたのが、「ガイドの組織化」という話でした。
それも、島前島後の垣根のない組織が必要なんだ、という話がたびたび出ては立ち消えていきました。

しかし、今日ようやく「ガイド倶楽部」として、まず立ち上がりました。

ガイド同士の親睦を深め、研修会等を通じたスキルアップを図り、最新の研究成果をキャッチアップできる組織として、島前島後でガイドとして活躍している人、これからガイドとしてやっていきたい人、今修行中の人、いろんな人が参加してくれました。


地元で長年ガイドをされてきた人が言ってました。

呼びかけに対してどれくらいの人が反応してくれるか、今日どれくらいの人が来てくれるかわからなかったけど、これだけの人が来てくれたことは涙がでるほど嬉しい、と。

僕にとってもにわかには信じられない、というか想像できなかった光景でした。

隠岐の中で確実に「ジオパーク」が広がり、地域に目を向けている人がいて、それをさらに多くの人に「伝えたい」と思う人がこれだけいるんだ、と。

設立総会の中で参加者のひとりが言ってましたが、いま時代は大きく変革を迎えている、その時代にジオパークという枠組みが生まれたと。
そして、ジオパークのガイドから島前島後という目に見えない壁を取っ払えるのであはないか、ということを仰った方もいました。

「ジオパーク」という枠組みには、そういうことが期待できるだけの魅力や力があると思います。

きっと今がターニングポイント。

2011-12-02

ソーシャル・キャピタルとまちづくり




1年以上前に書いた文章ですが、ソーシャル・キャピタルに関する文章なので、自分で思い出すために、整理するためにももう一度書きだしてみます。


ソーシャル・キャピタル(Social Capital)という言葉は、日本語にすると主に、社会「関係」資本と訳されます。
これは直訳の「社会資本」とすると、日本ではインフラを想起させるためと言われています。
では、この社会関係資本とは何なのか。
様々な定義があり、一本化された定義はありません。
しかし、いくつか有力な定義が出されているので、そこから整理してみたいと思います。


■ソーシャル・キャピタルの定義

  • R.パットナム

人々の協調行動を活発にすることによって社会の効率性を改善できる、信頼、規範、ネットワーク*1といった社会組織の特徴

  • F.フクヤマ

信頼が社会全体あるいは社会の特定の部分に広く行き渡っていることから生じる能力

  • 世界銀行

SCとは、社会的なつながりの量・質を決定する制度、関係、規範である。社会的つながりは経済の繁栄や経済発展の持続に不可欠である。SCは単に社会を支えている制度ではなく、社会的つながりを強くするための糊の役割を果たしているのである。

  • OECD

規範や価値観を共有し、お互いを理解しているような人々で構成されたネットワークで集団内部または集団間の協力関係の増進に寄与するもの

  • W.ベイカー

個人的なネットワークやビジネスのネットワークから得られる資源であり、情報・アイデア・指示方向・ビジネスチャンス・富・権力や影響力・精神的サポート・善意・信頼・協力

  • P.ブルデュー

多かれ少なかれ制度化された相互面識および相互承認の持続的ネットワークの所有、あるいはいいかえると、全体で所有する資本の支援を各メンバーに提供するような集団のメンバー資格に結びついた現実的あるいは潜在的資源の総体

  • J.コールマン

それが存在しなければ不可能であるようなある種の目的の達成を和にする
他の形質の資本とは異なり、ソーシャル・キャピタルは人々の間の関係の構造に内在するもの
個人や生産の物理的装備に備わっているものではない

  • ナン・リン

市場における見返りを期待してなされる社会的関係への投資
社会的構造のなかに埋め込まれた資源
目的とをもった行動のためにアクセスされ動員されるもの

  • A.ギデンズ

個人が社会的支援を得るために頼ることのできる信頼のネットワーク


■雑感

まず目につくのはやはりパットナムが定義した3つの側面「信頼」、「規範」、「ネットワーク」です。
アスレイナーはこの中で、信頼に着目しました。

しかし、いずれの定義を見ても、実はネットワーク(人々の間の関係等)が共通していることがわかります。
ネットワークという人と人との関係性が前提としてあり、その上に信頼や規範といった側面の強弱が加わるのかな。
場合によっては経済的成長、経済効果への投資、といった側面を考えている人もいるようです。

自分の関心としては、ソーシャル・キャピタルが地域の活性化に資するか、どのように培養できるのか、地域への愛着や誇りはどのようにすれば育まれるのかという視点で出発しています。
そうすると、なんとなしに経済効果というような側面は弱いのではないか、と考えます。
こう考えると、果たして「ソーシャル・キャピタル」という言葉自体が良いのか?という疑問もあります。

実際、ボウルズとギンティスは、ソーシャル・キャピタルのアイディアは良いが、用語としてはよくないと言っているようです。
しかしボウルズ=ギンティスは,ソーシャル・キャピタルはアイデアとしては良いが,その用語は良くないという.キャピタル(資本)とは所有できるものをいう言葉であるが,ソーシャル・キャピタルは人々の間の関係を意味するとされているからである.『ソーシャル・キャピタル』,P.16,宮川公男

ソーシャル・キャピタルというものを考えるにつけ、これは一体何なんだろうという思いに囚われてしまいます。

ところで、キャピタルというものはボウルズ=ギンティスが言うように所有できるものと見做すことはできますが、一方で、こう考えることもできるのではないでしょうか。

つまり、キャピタルとは「貯蓄可能なもの」(蓄積)であると。

そう考えると、ソーシャル・キャピタルというものが「キャピタル」という用語であることに不都合はないかなと思います。
むしろ、ソーシャル・キャピタルという用語ではなく、やはり何なのかがわかりにくいことが問題点であると。

やはり僕はネットワークからソーシャル・キャピタルを考えてみたいと思います。


■現時点での追記

以上が、1年以上前に書いた文章だけれど、ソーシャル・キャピタルを「蓄積可能なもの」と見る見方は少し違うのかな、という気がしています。

むしろ「蓄積された結果」がソーシャル・キャピタルであり、ソーシャル・キャピタルのあり様が、そこの地域の人びとの生活様式、コミュニケーション態度として表出している。
だから、Iターン者を受け入れやすい地域もあればクローズドな地域もあるし、商売を良しとする地域もあればそうでない地域もあるのでしょう。

Iターン者が地域に新たに加入することで、地域に存在していなかったDNAのようなものが注入されたとき、アレルギーのように過剰に反応して攻撃してしまうのか、うまく取り込んで新しいソーシャル・キャピタルの方向性を見出すのか、といった違いも出ているのではないでしょうか。


■ソーシャル・キャピタルとまちづくり

先般、ブータン国王が来日したことを契機に、ブータンの「GNH」に対する注目度も、瞬間的に高まりました。

GNHという概念とソーシャル・キャピタルという概念は少し重なりあう所があります。
それは、「経済価値」を過剰に重視しない、という考え方に表れているように思います。

ソーシャル・キャピタルという概念に注目が集まったのは少し前で、地域振興・再生に応用できるのではないかという研究、議論もなされてきていますが、現在のところ有効な施策は打ち出せていません。

個人的な考えにはなりますが、日本の社会システムも今後5~10年程度で大きな変革の局面を迎えるのではないかと思っています。
その時、ソーシャル・キャピタルという概念を認識し、地域としてどのようにソーシャル・キャピタルを醸成していくのか、という戦略を持っているかいないかが分かれ道になるのではないか、という気もしています。

まちづくりに対して、「幸福度」やソーシャル・キャピタルを用いた提案は今のところうまく行ってませんが、今後も提案できる場面があれば、提案したいし、そのためにも自分の中では考え方を整理し完成度を高めたいと思います。


2011-11-21

企業組合普及セミナー


インテリア 組織 白色  - イラスト素材
(c) ツルカメデザイン|イラスト素材 PIXTA


おひさ~。
ブログって間を空けると本当に書かなくなってしまいますよねぇ。気を付けないと^^;

てことで、久しぶりに書こうかなと思います。

ちょうどいいことに今日は、企業組合という組織形態について普及するセミナーに参加してきたので、感じたことなどをご紹介。


構成

今日は大きく3部で構成されてました。
第1部は、中小企業診断士による企業組合の特徴などを事例も交えて紹介。
第2部は、企業組合形態を採用して、まちづくりに取り組んでいる事例として、平田の木綿街道で活動する企業組合からの報告。
第3部は、社会保険労務士による組合などにおける労務管理について。


企業組合の特徴

株式会社は、「所有」と「経営」を分けることで合理的・効率的な経営を可能にした組織。
一方、企業組合は「所有・経営・労働」をひとつにした形態である、とのこと。

言い換えれば、組合員一人ひとりが使用者であり労働者でもある、ということらしいけど、ここは正直、もうひとつイメージがつかめなかったところです。

また、1人1票の議決権を持っていて、出資の多寡によって発言力が定められることはありません。

もう一つの特徴に、内部自治の原則というものがあります。
これは、出資額の多寡に応じて利益配分を定めるのではなく、持っている能力、提供できる労力に応じて弾力的に利益配分を定めましょう、という取り決めを内部の合意で決められる、ということ。
(かなり意訳して書いてますので、詳細はきちんと勉強して下さい)

さらに、加入・脱退の自由というものがあります。
これは気になる点なので後で質問をしました。


「非営利」の定義

NPOのような「非営利」は、よく“儲けてはいけない”と誤解されています。
しかし、「非営利」の定義は、儲ける儲けないではなく、次のようなもの。
いかなる場合にも、構成員(出資者)に利益を分配しない
これが、「非営利」の定義。
つまり、NPOだろうとなんだろうと、事業として利益を出す事業をしてはならない、なんてことはなく、出た利益を出資者に分配することがNGだ、ということですね。

ただし、役員報酬については定めがないらしく、天下りはゴニョゴニョ…。みたいな話もあるらしいです。


求められる組織の力

あえて「組織力」とは書きませんが、

  • 本気の人
  • ある程度自由になるお金
  • 団結する核
  • 協議スキル

これらが求められるということです。
講師の先生も仰っていましたが、最初の「本気の人」が一番難しいのではないでしょうか。
ここで言う「本気」とは理念だけじゃなく、腹をくくって全部自分で責任かぶるから、と断固たる決意で動ける人のことです。
これは本当に難しい。

団結する核は、技術面では、言ってみればコア・コンピタンスということでしょう。

Wikipedia|コアコンピタンス

その他、「理念」で凝集することも考えられますね。

協議スキルは、深刻です。
設立後の継続的な運営/経営に大きな影響をもたらします。
声の大きな人に流されず、声なき声を吸い出すことができるかどうかが不満のマグマを処理できるかどうかに関わる、ということです。


卸売り場 作業 男性 市場  - 写真素材
(c) ungraphix|ストック写真 PIXTA



質問! 加入は拒否できる?

気になってたことを質問しました。

ある企業組合を設立して、軌道に乗ることができました(と仮定する)。
すると、旨みがあると思った第三者が組合員になりたい、と申し出てきましたが、明らかに理念を理解する気も、協力する気もなさそうです。

そのような人の加入を拒否できますか?

と質問してみました。

加入と脱退の自由が特徴の一つであり、加入したい人は原則拒否できない?と考えたからです。

答えは、「できる、と考えられる」ということでした。
原則的には、「正当な理由なく拒否することはできない」そうですが、組合の理念、いわば組織秩序を乱すおそれがある、ということは「正当な理由」にあたるであろう、と。

ただし、訴えられて裁判などになると、判断は分かれる可能性があるということのようです。
この辺は難しいところかなぁと思います。


雑感 最後は「自分が/自分たちがどうありたいか」を見つめること

いま、まちづくりを志向する中で「やっぱり法人格持ってないとキビシイな~」と思われる方の多くは、NPO法人を第一候補と挙げられるのだろうと思います。
企業組合は、ここに第二候補として名乗りを上げたい、ということだろうと感じました。

ここで問題になるのは、NPO法人と企業組合の性格の差が、そのまま制度的な差として表れているのではないか、ということです。

現在のまちづくりのトレンドは、いかに多くの人に共感してもらい、巻き込んでいけるか、がある意味で成功の鍵を握ると考えられています。
そして、これは僕も同じ考えです。

組織は、多くの人から支持を受けることで継続的な存続が可能になる、と考えます。

ここがポイント

NPO法人は昨今の法改正にともない、「多くの人から支持を受ける」ことを評価する仕組みになっています。
認定NPO法人になるためのPST要件の緩和、仮認定制度の導入、その認定のメリットとしての寄付税制改革、と言った具合に連動して、幅広く支持を受けることを志向させ、その旨味も用意されています。

他方、企業組合は?というと、税制上の優遇措置はありますが、それと幅広い支持の取り付けとは一切関係ないわけですね。
講師の先生も仰っていましたが、企業組合は営利組織とボランティアの中間に位置するのですが、制度的にはビジネスライクに寄った形の制度設計を取っている、と感じました。

どちらが良い悪いではないです。
「幅広い支持」ではNPOの旗色がいいけど、企業組合は4人から設立可能と、機動力に優れます。
そして、優れた経営には機動力もまた重要なファクターであると思いますので、どちらもいい面、不満な面があるわけです。

では、どちらを選択すべきか、というと、これはもう仲間で議論するしかないでしょう。
メリット・デメリットを洗い出し、他の組織形態も研究し、自分たちが、自分たちの組織がどのような組織でありたいかを明確に意識した上で、いずれかを選択する。

これが大事かな。 以上!

2011-10-30

パラダイムシフト(TPP、昭和一桁世代etc)を受けての地方都市の戦略とは



”日本人”が好みそうなフレーズの前では「思考停止」


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(c) Asadal☆|イラスト素材 PIXTA


風呂に入りながら『TPP亡国論』を最初から読み直してみた。と言っても、序章と1章の最初くらいだけど。

その中に、日本人は「開国/鎖国」や「自由貿易/農業保護」といったキーワードが出てくると途端に思考停止に陥り、論理的かどうかは関係なく、「だからTPPに参加しなければならない」という結論になる、という批判がありました。

グローバル化も”開国”も自由貿易もすべて一見すると、「良いこと」のように見えますが、「本当にそうか?」とふと立ち止まって考えることこそが大事なんだと思います。


これと似た構造で僕が不思議に思っているのは「ネアカ/ネクラ」、「明るい人/暗い人」。これも、「暗い人より明るい人の方がいいよね」というなんだかよくわからない”感覚”で判断して、「本当にそうか?」と考える人って少ない。
自分がネクラだから、というわけじゃないけど、ネクラは悪いのか?ネアカはそんなに素晴らしいのか?と思うわけです。

僕から見ても、TPPに関する議論、特に賛成派の論点て、そのレベルにしかなってないと思うんです。


スポーツのルールでさえコントロールできてないのに、よりシビアな経済ルールをコントロールできるとでも?


子供 スケート 氷上     - 写真素材
(c) デジ009|ストックフォト PIXTA



中野氏もどこかの動画で触れてましたけど、鈴木大地以降バサロ泳法が禁止になり、長野オリンピックの日の丸飛行隊以降、スキージャンプのレギュレーションが変わったり、近年のフィギュアの採点基準が変わったり、とにかくルールを都合よく変えたものが勝てるようになることは明白です。

もちろん、安藤美姫や真央ちゃんのように、不利益を被るルール変更にも負けずに乗り越えて大きな感動を与えてくれましたが、基本的なルールの部分は何も変わりません。

このルールの部分が、TPP以降で変わってくる可能性があるんですね。
それは極論すれば、僕も含め、あなたも「安藤美姫」なり「浅田真央」なりのレベルになることを求められるのと同義です。
でも、いろんな事情でそんなレベルになれない人、産業がほとんどだと思います。
だからこそ、それぞれの国では弱い産業や自国にとって極めて重大な産業を保護したりする一方で、強みが発揮できる産業を開放するわけですよね。

その交渉をクリアしていくのが外交政策であり経済政策だと思います。

そして、今回のTPPや、FTA、EPAだったりが国際交渉の場として用意されています。
FTAは基本的に2国間で、利害調整がし易い枠組みと言われていますが、そのFTAでさえ調整は難航しますし、米韓FTAのような事態が発生することもあります。

一方、TPPは10ヶ国程度が参加して議論するわけですが、まとまるのでしょうか?
まとまるとして、日本に有利なルール作りができるのでしょうか?中野氏が明らかにしたように、TPPは実質的に日米間の協定ですが、単純な政治力で言えば、アメリカに軍配が上がることは明らかです。
では、他の参加国がアメリカを向こうに回して日本を応援するのでしょうか?
これについては、中野氏が触れているとおりだと思います。

そもそも、スポーツのルール作りでさえ、いいようにされているのに、さらに大金が動く経済のルール作りではなぜ「日本の有利なルールとなるように働きかければいい」などと言えるのでしょうか。
日本が政治力・交渉力を発揮できるとは到底思えません。


人それを「匹夫の勇」という

TPPに関しては非常に悲観的な話ばかりしていますが、別に競争を否定するつもりはないのです。
ただ、思考停止した状態で、相手に有利なルールのマットにノーガードで突っ込むことは勇敢でも何でもない、ただの無謀。匹夫の勇というものです。

そんな無謀が許されるのは「神様にケンカをうってる一族だ」と嘯ける陸奥九十九だけです。

が、野田総理は議論に参加することは決めたらしいので、もう交渉から降りることは不可能でしょう。
走り始めたバスは終着駅まで決して止まりません。



あと、中野氏の出演されていた番組をYouTubeで見てがっかりしたことが一つ。
なぜ野田総理が結論を急いでいるのかといえば、オバマ大統領が国内で厳しい状況にあるので、TPPを手土産にして覚えを良くしたい、とそんな程度ですよ、と別のコメンテーターが話してたこと。


今後の地方都市の戦略

では、こうした社会情勢を受けて、基本的に打撃を受けることになるであろう産業を多く抱える地方都市は、今後5年あるいは10年の戦略をどう考えるのか。


水 波紋 水面 背景素材  - 写真素材
(c) Graph-S|写真素材 PIXTA



それは、今パッと思い浮かべるとしたら、大字(=概ね公民館区)程度を基本単位として、

  1. 食料自給
  2. エネルギー自給
  3. 水(地下水)自給
  4. エリアにおけるソーシャル・キャピタルの分析と醸成

を段階的に実現していくことを目指すことが必要でしょう。

1,2は言わずもがな。生きていくために必要となりますし、3は今後ますます重大な問題として顕在化してくると思います。

北海道では既に問題化しているという話も伝え聞きますが、水も無限ではなく、しかも一度汚染されるとクリアされるまで数十年単位の時間を必要とします。口にできる水の自給圏を確保することは、生きていく条件であり、世界を相手とした時のビジネスの切り札にもなるかもしれません。

4は、要するに地域の強味と弱味を、一般的な地域資源ではなく、そこに暮らす人の「こころ」から明らかにしましょう、ということです。

こういうの、いろんな人と一緒に考えてみたいんですよね。


パラダイムシフトが現在進行形で起きている


CHANGE - 写真素材
(c) ちょび|画像素材 PIXTA


個人的な考えとして、これまでの5年間でパラダイムシフトが起き始め、と今後の5年間でパラダイムシフトがどうなるかがある程度見えてくる、重要な10年間だったと振り返るようになるのではないか、そんな風に感じています。


国内的には、昭和一桁世代がますます地域から減っていきます。人生の、日本の先達が持っているさまざまなノウハウ、生き様、知恵、知識が失われ、新しい局面に突入します。
さらに、エネルギーや食料の価格高騰も懸念されます。

そして世界に目を向けると今回のTPPです。

国の内外で大きな揺さぶり要因がこの5年10年に集中している、というのがパラダイムシフトが起きつつあると考える理由です。

2011-10-04

まちづくり・地域再生に携わる人間としての動き方


まちづくり、地域振興、地域再生。

こういう場面において、僕らのようなコンサルタントが出る幕とはどんな状況なんだろう。


まちづくりの場面におけるコンサルタントの意義

仕事に関して、いつも思うことのひとつに、自分がやっている仕事は決して専門的な知識や技能が必要なものではないということ。

要するに特殊な技術・技能は、あまり必要とされない。

しかし、自分もこの仕事で生きていくためには、何らかの価値を提供しなければならない。
価値がなければ、特殊な技術・技能を必要としないのだから、ある意味で競合は多いのです。

それは例えば、NPO法人だったり、あるいはやる気のある行政職員だったり、行政そのものだったりもします。
本当にこの競争はしんどいところがあります。

コンサルに出すくらいなら、自前でやれ。それは一理ある。
なぜなら、コンサルティング料は基本的に高いです。
高い金額を支払って、一時的な成果を手にしても、その成果を出すノウハウは手元に残らない可能性もあるのだから、「人材」の重要性が認識されつつある今、できるだけ自前の人材を育てるためにも、外部に出すことへの躊躇が生じるのは理解はできます。

では、僕らはどんな価値を提供すれば??


自分でなければダメだというところに持っていく

肝心なのは、いかに地域に惚れ込むか、地域を好きになれるか、ということ。
特に僕の場合、よく知らない地域に対して適当なことを提案することが非常に苦手。

地域と長く関わり、地域の人から話を聞き、そうやってはじめて「ああすれば、こうすれば」というイメージが湧いてくる。

そういうイメージと「好き」という思いが重なりあってはじめて良いパートナーシップが築けるのだろうと思います。

良いパートナーシップを続けていくことで、少しずつ少しずつ、あうんの呼吸を共有し、最終的には自分でなければダメだ、というところに持っていくことが必要だろうと思っています。

相手を好きになる、という点に関しては下の本は参考になります。
企画書はラブレターです。



企画書は手描き1枚
高橋 宣行
ディスカヴァー・トゥエンティワン ( 2011-07-16 )
ISBN: 9784799310304





弱点は時間と手間

しかし、この手法の弱点があります。
これは自分が至らない、ということもありますが、とにかく時間と手間がかかります。
個人的には、どれだけの時間を投入してもいいと思ってるのですが、それとはまったく別の軸として、会社員としてどうなんだ、という評価軸があります。
これが今自分の中では相反する状況です。

で、ここからが考えても答えがでないところなんですが、地域再生に関するコンサルタントという仕事は意外といるんですね。

最近の有名どころだと、studio-Lの山崎亮さんなんかもそうだと思います。

こういうところって、どうしてんの??ってこと。

地域から信頼を得ようと思えば、相当時間かけなきゃできないというのが今の自分の中の結論で、その結果、ある意味でさまざまなコストが発生する。

でも、地域再生などを課題としている地域の多くはそれほど大きな金額を支払えないと思うんですよ。

そうなると、少ない金額の中でできる限り、、、ということになるんだろうけど、そこがわからない。
その辺、どういう企業努力されてるんだろう、ってところが謎なんですよね。

もしかして、本当に自分の動き方にムダが多すぎるのか?と思ったりもするけど、判断できないんですよね。
必要な動きだと思ってるから。。。

は~・・・。謎ですよ、ほんと。

Oki Islands Geopark

日本ジオパークネットワーク(Japan Geopark Network)に加入している隠岐ジオパーク(Oki Islands Geopark)のサイトが英語に対応しました。

Oki Islands Geopark


2011-09-19

土と共に生きる


里山で生きるということはどういうことか。

3.11以降、少しずつそういったことに思いを馳せる人は増えているのでしょう。

そんな今だからこそ、里山で生きる人々を特集したのがNHKのフェイスという番組です。
里山に眠る“エネルギー”|NHK フェイス



9月19日 18:10~

ナビゲーターに藻谷浩介氏を迎え、広島県庄原市で暮らす一人の男性と、岡山県真庭市の企業に焦点を当て、”木”をまるごと使いきることで里山のエネルギー優位性の一端を示したと言えるかな。


自分もいつかは里山で暮らしたいなと思ったりするひとりですので、楽しく興味深く見ることができました。

エコストーブがほしくなった(笑)


2011-09-18

福岡二日目@白糸の滝(糸島市)


さてさて。出張が続いてて、福岡行き二日目の様子がアップできませんでした。

二日目は、福岡の隣、糸島市にある白糸の滝と、一部で有名な道の駅伊都菜彩、九州大学に行ってきました。


白糸の滝

白糸の滝という名前はおそらく全国いたるところにあると思います。


白糸の滝|糸島市

こちらの紹介にあるように、ここからの眺望は素晴らしく、山の奥深くから玄界灘まで一望できる素晴らしい場所でした。
幟がなければさらに良かったかもしれない

話を聞くと、地元ではかなり有名なスポットで、休日になると車が列をなすほどお客さんが集まってくるそうです。
僕たちが行ったのは比較的朝早い時間帯だったのでそれほど多くはありませんでしが、帰る頃には車も少しずつ増えていたので、なるほどなといったところです。


山女(ヤマメ)

駐車場から少し歩くと白糸の滝が見てきます。
そして、その滝壺から流れていく少し下流にはヤマメを放流してあり、釣り堀のようになっていました。
円を描くように泳ぐヤマメ

想像以上にしっとりとした姿の白糸の滝

メインの白糸の滝は、名前からして穏やかな滝だろうとは思っていましたが、想像以上にしっとりとした、気品のある滝だなという印象。

島根県にも滝はいくつもあり、有名な滝だと雲南市にある龍頭ヶ滝なんかがありますし、しっとりという印象では隠岐の島町の壇鏡の滝なんかがいい感じです。
しかし、ここ白糸の滝はそれらとは違いました。
流れ落ちる滝、というのはこういうものなんだな、と。

※手前の穏やかな水面の場所にヤマメがいました。


下流には今は使われていない施設・資源

ここからさらに下流に歩いて行きます。
この一帯は地元の方が管理されているらしいのですが、スタッフのかたも比較的年齢の若い方も多く見られました。
以前は、ここを訪れる人は滝の下流で川と親しんで時間を過ごしたらしいのですが、最近は自動車が主要な交通手段となったためか、滝を見てすぐ帰ってしまうことが多いとのこと。
せっかく来たら楽しんでもらいたいという思いもあるようです。



途中までは遊歩道も整備されているので歩きやすいです。
水車は故障して動かないとか。。。
個人的には、この川沿いにもたくさん生き物たちがいると思うので、それらを写真付きの紹介パネルにして水車小屋とかに展示してもいいのではないかと思いました。


さらに下流に行こうとすると遊歩道はなく、自然道というのか獣道を歩いて行くような感じになります。
勾配も少しきつく、ヤブが多いので、正直、子ども連れだと厳しいかなという印象です。


この落差の大きな場所まで行って、周りの空気や様子を少し見たところ、このすぐ上流が川に入って遊べるいい場所だと感じました。
ただ、すぐ下流にはこの数メートルの落差があり、手前には当然ですが柵も何もないので、少し危険がありリスク管理が重要になります。


リラックスできるいい環境

ここからはまた元きた道を戻って、白糸の滝を後にしました。




以前、イギリス人の方に聞いた時、「へ~」と思ったことのひとつに、主にヨーロッパの旅行者は神社や自然体験が好きだという話とともに、特に滝が好きだよ、という話しがありました。

適当に紹介すればいいものではないけど、滝は思っている以上に外国人旅行者に対するフックになるんじゃないか、と思っています。
英語で情報発信する場合、ある程度優先順位をつけて紹介しないといけないとしたら、戦略的に滝、神社、生態系、などのようにしておけばいいのかも、なんてことを考えてます。


福岡に関しては、こちらも合わせてご覧ください。

1日目:刺激的な仲間と博多の夜
2日目後半:福岡二日目 後半 伊都菜彩~九大

2011-09-14

刺激的な仲間と博多の夜


9月10・11日と福岡にて、若手の研究職?グループが西から東から集まって、勉強会を開催するということで、参加してきました。

結論から先に書くと、非常に楽しく、刺激も多く、有意義な二日間でした。


いろんな背景、職業が集まる

どんな人たちが集まっていたかというと、大学講師などしている人、再生可能エネルギービジネスに携わる人、社会保障関連ビジネスに携わる人、自分で会社やってる人、デザインやっている人、地域再生の現場を走り続ける人、自分のような地域再生を支援するコンサルなど多様なバックボーンですね。

いわゆる異業種交流会とも言えるかもしれませんが、若干趣は異なります。


初対面でどうしよう。。。プレゼンもしなきゃならんし。

初対面。緊張・・・?どんな人達?
これが自分の最初の心配事でした。
僕以外のメンバーはすでに何度かお互いに顔を合わせていることは知っていました。
でも、こういうのって入る空気難しいですよね。なので、どんな感じなんだろう??と心配していましたが、杞憂でした。
同世代であることもあって、話もしやすく、聞いているだけでも「なるほど」と思う刺激的な話がわんさか。


僕以外はすでに顔合わせして、何度か同様の勉強会はしていたということもあり、今回は僕が自己紹介も兼ねて、これまでの業務経験や今動き出していることなどを紹介させてもらいました。

持ち時間は20分だったんですが、まぁ僕がダラダラとしゃべるもんだから、あっという間に時間オーバー。。
それでも興味を持って聞いていただけたので、嬉しかったですね。
隠岐に来てみたい、という話も出てぜひ案内したいな、と。


楽しみは福岡・博多の夜

夜だけが、というわけじゃないけど、そんな刺激的な仲間と過ごせる博多の夜は楽しみにしていました。


まず、食べたことのないモツ鍋でしたが、これが美味しかった。
内臓系はあまり得意じゃないんですが、本当に美味しかった。
が、最近の傾向でやはり酒に相当弱くなってました。あまり飲めなかった。。。それが残念。

2次会は場所を変えて、ということで中洲(かな?)を歩いて行くと、路上にてウナギ釣りの露店が。
「え?なにこれ?」と軽い衝撃を覚えながらも、仲間がチャレンジして、なんと一匹釣り上げてしまいました。



釣り上げたウナギはその場で捌いて、蒲焼きにしてもらいました。
その後も3人くらい挑戦しましたが、結局釣れたのは最初のひとりだけ、ということでやっぱり難しいんだね~と納得。

その後2次会で迎賓館か何かをそのまま使った、雰囲気のいいお店で少し飲んでしめに博多ラーメンをいただきました。

ラーメンはマジでうまかったです。
というか、福岡はおいしい物多いですよね。


こうして一日目の夜は更けていきましたとさ。
帰りは同じホテルだった方と社会保障などについて少し現状などをお聞きしてお別れ。

いや、マジで楽しかったし、ようやく顔合わせができて、個人的にはほんとにほっとした一日でした。


福岡に関しては、こちらも合わせてご覧ください。

2日目前半:福岡二日目@白糸の滝(糸島市)
2日目後半:福岡二日目 後半 伊都菜彩~九大

2011-09-06

平成幸福論ノート 読了



ずいぶん前に読み終わってたんですけどね~~~^^;



日本における「幸福論」

日本という国において、「幸福」とは何かを考える時、長らく続いた自民党政権という要素と、イエ制度の名残とも言えるかもしれない、大黒柱が一家の稼ぎの大半を担う構造が大きく影響を与えていた、と本書は指摘します。


自民党はよくも悪くも利権配分機構として機能してきた結果、(中略)幾重にも折りたたまれた「箱庭王国日本」の幸福を守ることに寄与してきた。(P.20-21)


背景にあるのは、大黒柱の男性一人が一家を養うという「家族賃金モデル」(P.21)

ここで言う「箱庭王国」の表現に、とてつもない筆者の日本に対するアイロニーを感じます。
まあ、たしかに外海で大きく隔たれた島の中、国民は大きく異なる文化との直接的に向きあう機会を逸してきたことからも、「箱庭王国」とは言い得て妙かもしれません。


女性の力をどう活かすのか

どうもダラダラ書いてしまうクセのようなので、今回はスパッと気になった点をピックアップ。

この本で一番心に残ったのは、「母親たちは地域社会のサイレント・マジョリティ」(P.149)の節。

中でも、

どのような場所であっても、そこから逃げられない人間こそが、真にその場の問題の解決を願い、実質的なコストを負担せざるを得ない。したがって、母親たちの声を汲み上げられないということは、地域社会の声を聴かないことに近しい。(P.150)
という箇所です。

この点について、心情的にはすごくよくわかります。
ただ、サイレント・マジョリティというのは広く捉えれば市民のほとんどはサイレント・マジョリティと捉えることができ、そういう人達の多くは「無関心」であることもまた多いと言えます。

無関心でなくても、「あきらめ」に入っている場合もまたあり、そういう人達を巻き込んでいく、参加してもらうようにしていくことの難しさは、地域再生の現場を少しでも知る人間なら誰もが共有できる悩みではないでしょうか。

ただ、女性の力を活かす、発想を取り入れるということは必要だと思います。
生物が多様性を有するように、アイディアも多様性に富んでいる方がアクションの選択肢が増え、結果として参加する人が増えることにつながり、地域の総体として活力が高まると考えます。

それがその地域のソーシャル・キャピタルとして醸成されていくのでしょう。


おわりに

僕は最近、地域計画系の提案をする時には必ず、現状把握として、若いお母さん、働き盛りの30~40代男女へのヒアリングを入れてます。

短期的成果だけ見れば、「そんなヒアリングしても変わらないでしょ」となるのかもしれませんが、それは違う。

ヒアリングを通じて地域を客観的に見つめ直すことになります。
すると、ヒアリング対象者の中からはもしかしたら具体的なアクションを起こそう、ということにつなげていく人が出てくるかもしれません。

ヒアリング調査にそういう恣意性というのかな、誘導をするようなやり方はマズいと思いますが、ヒアリングを通じて自己と地域との関係性を客観化できる、というのはひとつの効果であり、それは将来に向けて大きな波紋を創りだすと思います。

だからこそ、若い世代へのアンケートではなく、直接対面式のヒアリングが重要だと考えます。







概要


書名 平成幸福論ノート 変容する社会と「安定志向の罠」
著者 田中理恵子(Tanaka Rieko)
出版 光文社新書(2011/03/20)


■目次
 はじめに
 第1章 日本の「幸福論」の迷走
 第2章 結婚と孤独死の間に
 第3章 「会社村」と「草食男子」の間に
 第4章 「安定志向」がリスクに転じるとき
 第5章 「昭和の鎮魂」から「つながりの再編」へ
 おわりに

2011-09-05

日本代表に隠岐が選出

この風景は隠岐に来れば本当に見ることができます(隠岐の島町・ローソク島)


隠岐ジオパーク

2011年9月5日、日本ジオパーク委員会において、隠岐ジオパークを世界ジオパークネットワークに推薦することが決定されました。

隠岐がジオパークに取り組み始めたのは、2007~2008年頃だったと記憶しています。

隠岐では2005年頃から、観光振興のためには従来型のマスツーリズムでは他の観光地と潰し合いにしかならないことに気づいた人たちを中心として、エコツーリズムの推進に取り組んでいました。

すぐれた観光地とは、そこに暮らす人がその地域への誇りや愛着を持っているのではないか。
隠岐にも優れた資源が、海にも山にも文化にも歴史にもある。それを知ってもらい、好きになってもらい、繰り返し来てもらいたい。
その思いがエコツーリズム推進に向かわせたのではないかと思います。

エコツーリズムの取り組みを始めた時も、ジオパーク登録を目指そうと動き始めた時も、誰もここまで来れるなんて思いもしなかったんじゃないだろうか。
もちろん、中核となる人たちはそれなりに「いける」という気持ちがあったのは間違いない。


「推薦」を得た価値とは

そもそも「ジオパーク」がまだまだ知名度が低いので、国内の候補としての推薦を決めた、というニュースもさほど大きな扱いではないようです。

こういう時は、少しシチュエーションを置き換えてみるといいと思います。

せっかくなので、サッカー。ワールドカップで考えてみましょうか。

ワールドカップ出場を世界ジオパークネットワーク(GGN)登録と仮定します。
そうすると、国内候補としての「推薦」はザックジャパンに選ばれたことと同等の意義があることがわかります。

本田△や、遠藤、長谷部、ユウト・ナガトモ、香川たちがザックによって力を認められ、代表に選ばれたのと同じように、隠岐ジオパークも日本ジオパーク委員会(JGC)によって、課題はあるものの、価値を認められ日本代表として選ばれたのです。

通天橋(西ノ島)

今後に向けて

今後、12月までにGGNへの申請書を「英語」で作成しなければなりません。
また、現地視察で指摘があったジオサイトの解説板の設置も急務です。やることは山ほどあります。
さらに、連動した動きでは隠岐ジオパーク戦略会議の取り組みもあります。

僕から見た課題は、明確です。

それは前にも指摘したけど、「共感の環」をいかに広げられるか。広げることに力を注げるのか、という点です。

ぶっちゃけた話、看板設置なんて金があればできるわけです。
でも、「環を広げる」ということは多少の金ではどうにもなりません。それに、気持ちの部分が大きいので時間がかかります。
なのに、目に見えた成果としては実感しにくい。
そこをガマンして根気強くできるか、が後々ボディブローのように効いてくると思います。

この点だけは変わらず訴え続けようと思います。

何はともあれ、関係者の皆様まずはおめでとうございます。そしてお疲れ様でした。
今後に向けて、これまで以上に大変になると思いますが、方向性と意識を共有して進んでいきましょう。


こちらも合わせてご覧ください。

隠岐ジオパークの分岐点

備忘録的に書きます。


2011年9月5日、この日の夕方、隠岐ジオパークが世界ジオパークネットワーク登録の日本からの候補地として推薦されるかどうかが決まります。

8月末に日本ジオパーク委員会の現地視察があり、良い評価もあれば厳しい指摘もあったと聞きます。
推薦されるか否かは、正直判断しかねる状況です。

が、推薦されても、されなくても、隠岐ジオパークとして取り組まなければならないことはまだまだたくさんあります。

推薦の可否でその本質的な部分を見失うことは避けなければなりません。

本質的な部分とは何か。

それは、ジオパークをより多くの人に認識・理解してもらう努力を継続すること。
それは、ジオパークを管理・運営するための組織と人を育てあるいは確保すること。
それは、ジオパークの戦略を描き出すこと。
それは、ジオパークを管理・運営する組織が継続していける基盤をつくること。

つまり、隠岐ジオパークを通じて隠岐諸島がどうありたいのか、そこに至るために何をするかを考え、実行していくこと。
GGN登録は、その手段の一つでしかない(とは言え、世界的登録地という意義は大きいけれど)。

2011-09-02

隠岐でファンドレイジングをやるには・・・


赤い羽根 - 写真素材
(c) moeyan|画像素材 PIXTA


昨日は、隠岐ジオパーク戦略会議として取り組むファンドレイジングについて、県庁に相談に行きました。

とりあえず、今のイメージをもう少し具体的に詰めていくことと、アウトプットをどう設定するか、アウトカムをどう設定するかといったことももう少し詰めないと。

ということを考えると、やはりチーム制で動きたいな、と思いますね。

隠岐和牛が食べられるカフェ


8月29日、隠岐ジオパーク戦略会議に出席してきました。

戦略会議の内容はキックオフMTGでもあったので、事業計画や経緯についての共有と「新しい公共」という考え方について簡単に共有する、という内容でした。


会議終了後、メンバーのお一人を五箇にお送りした際、五箇にカフェがあるということを知りました。

そのお店の名前は「ラ・カフェ・シガル」といい、「ラ・シガル」とはフランス語で「蝉」を意味するそうです。
蝉は南仏プロヴァンス地方では、幸福を呼ぶシンボルとして親しまれているとのことです。



実は数年前、ここの店長さんが和牛肥育ととともに、こういったカフェのようなお店をして、お客様に楽しんでもらいたい、といった内容でプレゼンされているのを聞いていたので、それを実現されているのを見て、すごいな!と感じました。
ひるがえって、自分は何を成してきたのか、ふと考えますよね。動き続ける人を見てると。


店内の雰囲気はとても良く、のんびりした時間を過ごせるいいお店だと感じました。
所用があり、食事はできませんでしたが、きっと美味しいのではないかな。



下の写真で敷き詰めてある石は、隠岐ジオパークの魅力のひとつである隠岐片麻岩という、国内最古の種類の岩石です。
この岩石は場合によってはガーネットが含まれていることもあり、肉眼でも赤い斑点を確認することもできるので、岩石はよくわからなくても、ワクワク感を楽しめます。


個人的には、こういったジオパーク的要素を自然と取り入れているところがいいな、と思いますし、こういったお店が隠岐ジオパークの中にどんどん増えると、自然と「ジオパーク」に対する親近感などが醸成されていくんだろうな、と感じてます。


店長さんは女性の方で、店内はオシャレでかわいい装いです。
隠岐には僕の知る限りこういった雰囲気のカフェはほとんどないので、観光客の方はもちろん、地元の方も楽しめるんじゃないかなと思ってます。



そして、このカフェの最大の魅力はきっと、自家生産している和牛を食べられる、という点にあるのではないでしょうか。
カフェのメニューで「ステーキ」「ローストビーフ」ってなかなかないですよ。
僕も食べたかった~~!!

次に行ったらぜひゆっくりと食事したいですね。