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2011-10-09

洞爺湖遊覧船で感じた地域ブランドを守るということ

左奥:羊蹄山 中央~右:中島@洞爺湖

数日前から急激に首から肩、頭にかけての痛みが出たため、北海道行きの様子をまとめられませんでした。
昨日、病院に行って薬をもらったところずいぶんと軽くなったので、改めてジオパーク全国大会の様子をお知らせします。

今回のポストでは、北海道滞在中ほぼ唯一といっていい自由時間の様子 その1です。

自由時間は半日で、朝一で洞爺湖遊覧船に乗船した後、火砕流跡やビジターセンターなどを見学しておりました。


遊覧船の様子

普段乗り慣れているカーフェリーと比べれば相当に小さな船ですが、1等客室があったりして少し昔の雰囲気を漂わせていました。






乗船客の様子

乗船客は僕たちだけでなく、どこかの修学旅行生のような雰囲気の一団、個人旅行者の方なども少数乗船されていました。



なお、船には無賃乗船する客までいる始末……。
こやつです ↓↓(ウミネコ)


なんと乗りなれた雰囲気。。。


餌付けはいいのか・・・?

このウミネコさん、なんでここにいるの?と最初はよくわかりませんでした。
しかし、遊覧船出航後にその理由が明らかに。

その理由とは、船内で販売されている「か●ぱえびせん」などを乗船客が購入して、船上からウミネコさんに向けて景気よくバラまくわけです。


そうするとまあ、こんな感じで遊覧船の後をつけてくるわけです。

しかし、ここで僕はうーん……と思うわけです。

こいつらを餌付けしていいのか?と。

国立公園であり世界ジオパークであるここで、自然界の動物を餌付けする行為はどんなもんだろう、と。
法的に問題がないとしても、ガッカリ感は否めません。

ただ、こういうアトラクション的要素で楽しむ人達がいる、というのもまた事実で何とも言えない気持ちになりました。


浅瀬だとこんなに綺麗な水だと気づきます


船上から眺める昭和新山・有珠山

中島をぐるっと一周した後は帰路へ。
その時、甲板からは昭和新山と有珠山がしっかりと見れました。

天気も良く、非常に過ごしやすい日で良かった。


2008洞爺湖サミットの会場となったウィンザーホテル



地域資源の保全・保護と活用

あまり繰り返し指摘しても、みたいなところはありますが。

餌付けの問題は、単に餌付け行為だけじゃなくて、地域としての価値、ブランドを自らが認識しているかどうか、という点に行きつくと思ってます。

なので、今回の餌付けに関しては、洞爺湖というブランドを自ら傷つけているように感じ取り、残念に思いました。

そういう意味で、保全と活用のバランスというのは難しい問題である、ということを改めて感じます。
なぜなら、エサとなるお菓子の販売は船の運行会社の収入につながるわけで、それを絶つということに抵抗を感じるのかもしれないなと。


もう一つ残念だと感じた点を。
エサをやってたのは主として修学旅行生らしき一団だったんです。
生徒が撒くのはまあわかるんですが、残念ながら引率しているであろう先生がわりと積極的かつ楽しそうにお菓子をそこかしこに撒いてて、これがものすごく残念でした。

そこは教師が洞爺湖の状況とかを説明して、エサをやる行為は実はこういうリスクもあるんだよ、というような話をした方がいいのでは……?と感じました。

隠岐においても参考になるところはあるな、と感じます。
特に、地域住民が隠岐の価値を認識し、外から見られた時のブランド価値をどう守るのか、という考え方をしっかりと持っておくことが重要かと。