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2012-02-07

ファンドレイジングの真髄に触れた三日間

3日の会場は国連大学

2012年2月3日から5日までの3日間、ファンドレイズというものにガッツリ入り込んできました。

2月2日の夜行「サンライズ出雲」で東京に向かい、3日は認定ファンドレイザー必修研修を受講、4日、5日はファンドレイジング日本2012への参加。

いっこ前のポストでも書いたけど、活気がすごかったです、東京ナイス。

ひとが資源、という趣旨のポストはこれまでに何度か書いてきましたが、東京でもそれは変わらない。


ファンドレイザー必修研修


2月3日、丸一日かけて研修で、300人ほどが参加されたようです。

まずはじめに、正直に言っておきます。さすがに、最終盤は疲れましたので、聞き逃しもありそうです。
しかも、疲れからか会場に手帳を忘れて帰る始末(苦笑ものですよ)

研修は、講師である鵜尾さんからも説明がありましたが、ファンドレイジングの「全体」を関連付けて説明するもので、「全部」を説明するものではありませんでした。
ファンドレイジングの「全体」を聞いた今思えば、「全部」をたった一日で伝えることはムリですね。

ということで、肝となる考え方、思想、理論から具体的な手法、ソーシャルメディアの活用などまで多様なテーマで解説がありました。

一昨年でしょうか、島根県で開催されたNPO活動推進大会で鵜尾さんの講演をはじめて聞き、ファンドレイジングの可能性を強く感じ、「共感を得る」という思想に共感し、何とかして自分もそこに関わりたいと思いながら仕事をしてきて、今回こういった形で一歩前に進めたことは非常に大きな意味を持つと感じています。

そして、鵜尾さんの講演のおもしろさ、飽きさせない話術、盛り上げ方はスゴイ。


ファンドレイジング日本2012

オープニング直前(2012.02.04)

4日、5日はファンドレイジング日本2012でした。
二日間にわたり700人が参加し、100人がなおキャンセル待ちだったというこのイベントに参加し、僕の中でも「あぁ、たしかに日本の中に寄付が成立していくのだな」という実感がさらにわきました。

ちなみに、2010年の大会では参加者400人、2011年大会では500人と着実に増えて、今回は700人ですからねぇ。
3.11があったということが大きな影響を与えているとはいえ、ファンドレイジングというものに対する意識が醸成されてきているんでしょうね。

2日間で30近いセッションが繰り広げられていましたが、いずれも興味深い内容でどれに参加しようか迷いに迷いましたが、参加したセッションはどれも面白い内容で満足です。

特に印象深いセッションは、初日だと加賀屋克美さんでしょうか。

ディズニーめっちゃ好きなんやなぁというどうでもいい印象とともに、ネット上では有名なエピソードも加賀屋さんの口から聞くことで、それがどれだけ深い意味を持っているかがよく伝わり、うかつにも目から汗が出る事態に。

二日目だと、Just Giving Japanの佐藤大吾さんと多田千尋さん。


Just Giving は以前知人から「ファンドレイジングといえば、こんなサイトがありますよ」と教えてもらっていたので概要は知っていたつもりでしたが、佐藤さんから直接いろんな話しを聞くことで、これものすごい仕掛けじゃないの?と、改めてその可能性を認識しました。

佐藤さんの印象的な言葉。
・ひとりに頼めるモノゴトは一個まで
・だったら寄付を頼まずファンドレイザーになってもらうことを頼むべき
多田さんは東京おもちゃ美術館の館長さんらしいけど、いやはやなんとも。
木育というアクションはすごくおもしろいなと感じました。
あれって、島根でもできる手法だし、やるべきだなと思いながら話を聞いてました。
多田さんのお話でも若干目から汗が……。

壇上の右側お二人は島根県から参加された方です


ファンドレイザーに向けて

僕自身2度ほど目から汗が出たように、ファンドレイジングに「共感」は重要なんだと思います。
それは必ずしも明確な「感動」である必要はないですけど、何か行動に結びつけるためには強い共感が必要ですね。

もうひとつ、今回のセッション中で共感した部分は、「寄付をお願いすることはかっこ悪いと思ってた」という話、でもそれは違うんだと気づいたという話。

これははじめて鵜尾さんの話を聞いてからずーっと考えてきたことで、自分の中での結論と今回のセッションで示された一つの結論が結びついて、「うん。そうか」とひとりで納得していました。

それはちょっと傲慢に見えるかもしれないけど。

まず前提として、多くの人は何らかの形で社会に関わりたい、できれば貢献したいと思っている。
しかし、日常的には仕事や家事・育児など忙しいこともあり、そうそう関わることはできない状況がある。
その対極に、地域課題を解決するためのNPOが存在しているが、慢性的に財政不安、人材不足である。
そうであるなら、NPOに寄付することは間接的に社会に関わることになり、NPOである以上、自分たちの活動を説明し、共感を得る努力をし、寄付を集めることはある意味で責務である、ということ。

つまり、寄付を呼びかけることで社会にかかわる機会を提供するということ。

そして、その間を取り持つことで寄付や共感を集めることができるのがファンドレイザーであるということだと理解しています。

僕の進むべき方向性が見えた気がした三日間でした。


最後にどうしてもひとつ。
司会を努められた山元香里さん、めっちゃキレイでした!!